日EU・EPAの活用に向けての取り組み

日EU経済連携協定にメリットはある?

日EU経済連携協定(EPA)の交渉が、2017年12月に妥結しました。
妥結にこぎつけるまでに約5年の時間がかかりましたが、近日中にもEU経済連携協定が発効されれば、自動車や自動車部品、テレビ、モニターなど、現在EU側が高い関税をかけている税率見直され、関税の足枷が外されて、他国と対等のフィールドでの取り引きが実現します。

(参考記事)
妥結した日EU・EPAの活用に向けて | 特集 – 地域・分析レポート – 海外ビジネス情報 – ジェトロ

JETROが2017年に実施した欧州進出日系企業実態調査によると、日EU経済連携協定について大きなメリットがあると答えた企業は400社、全体の5割強がメリットを感じています。
その理由として最も多かったのが、日本からの輸入時におけるEU側の関税削減または撤廃の78.5%。
次いで、ビジネス機会の拡大の36.3%、日本への輸出時におる日本側の関税削減または撤廃の35.2%と続きました。

また日EU経済連携協定について、優遇税率利用の検討や予定があるかとたずねたところ、29.3%予定していると回答、37.2%がに検討中と回答しています。
これらの回答を合わせると、約70%の企業が優遇税率の検討や予定があることがわかります。

このうちEUから日本への輸出の際に優遇税率を利用予定と回答したのは29.4%、検討中は34.8%でした。

日EU経済連携協定の発効の実現性が高まるに連れて、日本企業側も期待感の高まりがうかがえます。
これに加えて営業利益見通しの推移でも、欧州の景気回復に伴って、黒字と回答する企業が上昇しており、EU市場の需要が高まっているといえそうです。

輸入・輸出ともに優遇税制は魅力

日EU経済連携協定について大きなメリットがあると回答した企業400社を、業種別にみてみましょう。

まず製造業では、電気機械・電子機器が29社でトップでした。
次いで、自動車・二輪車の27社、化学・石油製品の26社と続きます。

日本からの輸入時の優遇税制利用を予定している製造業の業種では、自動車・二輪車が最多。
2位は電気機械・電子機器、3位は化学・石油製品となっています。

電気機械・電気機器が2位にとどまっているのは、日本の部品や原材料を使っていない企業や、情報技術協定によって無税のIT製品を販売する企業があることなどが要因となっていると考えられます。

では、日本への輸出時で優遇税率を利用・検討予定の業種はどうでしょうか。
トップは自動車・二輪車、2位は電気機械・電子機器、3位は食品・農水産加工となっています。
日本からの輸入だけでなく、日本への輸出時においても日EU経済連携協定の優遇税制は魅力的だといえるでしょう。

欧州市場への進出に関しては、日EU経済連携協定締結のタイミングを考えて、戦略を考えていくことが重要です。